COVID-19(新型コロナウイルス感染症)SARS-CoV-2 Total 研究用試薬*

SARS-CoV-2により引き起こされるこの感染症では、軽い症状であっても短時間のうちに悪化し、低酸素血症を発症する可能性や、病院で管理されている入院患者でも緊急挿管を必要とする突然の呼吸不全や心停止を起こす可能性があります。
感染状況を正確に把握することは喫緊の課題であり、今後開発されるワクチンの有用性を評価するうえでもより精度の高い抗体検査の普及が望まれています。

*本品は研究用試薬のため疾病の診断若しくはその補助の目的で使用することはできません。
 

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ウイルスの特性

一般なウイルスによる感染症では、早期にIgM抗体が産生され、遅れてIgG抗体が産生されますが、SARS-CoV-2はIgM抗体、IgG抗体がほぼ同時に産生することが報告されています*1
SARS-CoV-2 Total(研究用試薬)はこの特性を活用し、IgM抗体、IgG抗体の両方を測定することで、感度・特異性ともに99%以上*2を示します。

*1 Quan Xin Long et al. https;//doi.org/10.1038/s41591-020-0897-1
*2 PCR陽転化より14日目以降。一般的な体外診断用医薬品の添付文書に記載される臨床性能ではありません

SARS-CoV-2はSタンパク(Spikeタンパク)、Nタンパク(Nucleocapsidタンパク)、Mタンパク(Membraneタンパク)、Eタンパク(Envelopeタンパク)で構成されています*1

Siemens Healthineersのトータル抗体検査試薬(研究用試薬)はSARS-CoV-2がヒト細胞に結合する際に重要な役割を果たしているSタンパク(ウイルス表面にある突起状の部分)に対して体内で産生されるIgM、IgG抗体を検出します。
Sタンパクに対して産生される抗体は、 SARS-CoV-2がヒト細胞に結合するのをブロックすると考えられており*2、ワクチン開発における有力な候補となっています。将来的なワクチン接種による抗体価のチェックなど、今現在の感染状態を把握するだけにとどまらない貢献の可能性が考えられます。

*1 Mustafa et al. Turk J Med Sci(2020) 50: 549-556
*2 Jiang et al. TREIMM 1669 No. of Pages 5

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製品情報

SARS-CoV-2 Total Assay
  • 感度:100%*
  • 特異度:99.8%*
  • 最大440テスト/時間、 測定時間は最短10分 ( Atellica IM 1600による測定)
  • SARS-CoV-2組み換え抗原スパイク(S1タンパク)を用いて検出
  • オンボードスタビリティ:28日
  • キャリブレーション期間:14日
  • 専用の精度管理用コントロールも同時発売
    * PCR陽転化より14日目以降。一般的な体外診断用医薬品の添付文書に記載される臨床性能ではありません。

対応分析装置(すべて当社製)

  • Atellica IM1300免疫自動分析装置 届出番号:13B1X10041000037
  • Atellica IM1600免疫自動分析装置 届出番号:13B1X10041000038
  • ケミルミADVIA Centaur XPT 届出番号:13B1X10041000029
  • ケミルミADVIA Centaur XP  届出番号:13B1X10041000003
  • ケミルミADVIA Centaur CP 届出番号:13B1X10041000012
  • ディメンション EXL 200 Refresh 届出番号:13B1X10041000044
  • ディメンション EXL LM 届出番号:13B1X10041001020
  • ディメンション EXL 200 届出番号:13B1X10041001021
  • ディメンション ビスタ 500/1000T 届出番号:13B1X10041001001
  • ディメンション ビスタ 1500 届出番号:13B1X10041001003
  • ディメンション ビスタ 3000T 届出番号:13B1X10041001004
イメージ図
Siemens Healthineersは複数の医療機関(アトランタ、ヒューストン、NY、マドリッド)と協力して、COVID-19陽性患者における重篤度リスクの予測をサポートできるAIによるアルゴリズムを作成しました。 年齢と入院後3日以内に得られた9種類のバイオマーカー(D-ダイマー、LDH、リンパ%、Eos%、CREAT、CRP、FER、INR、トロポニン-I)の値を入力すると、重篤度リスク(急性呼吸不全、臓器不全、入院30日死亡率)が予測可能です。

現在、このアルゴリズムの潜在的な臨床有用性を評価するためInvestigational Use Only として医療機関と協力し検討を進めています。 下記リンクよりアクセスするとツールAtellica COVID-19 Severity Algorithm*の体験が可能です。 *Investigational Use Only