熱中症と血液ガス分析についていのちの"いま"を見える化する
血液ガス分析かわら版Vol.9

猛暑の影響で深刻化している熱中症。熱中症診療における血液ガス分析の役割とその臨床的意義とは?

FACT:熱中症は増え続けている(救急搬送者数)

日本 / 2025年(5/1~9/30)
▲ 2024年97,578人:+3.0%
日本 / 2026年7月13~19日
▲ 前週4,580人:+137%
世界 / 2025
世界の年間熱関連死(2022~2021平均) 
▲1990年代335,000人比: +63%

1人 / 分 世界中で1分に1人が死亡

③ 熱中症 初療時に見るべき検査

STEP 1 / 見た目でわかること

深部体温 と 意識レベル

直腸温・膀胱温・食道温での 深部体温
GCS・JCS で 意識レベル
➡ Ⅳ度・qⅣ度の判定に直結する

STEP 2 / 血液ガス・POCT

深部体温 と 意識レベル

病態の緊急度が数分で可視化できる
➡ 詳解は④解説。

STEP 3 / 中央検査室

腎・肝・筋・凝固の検査

腎障害・肝障害・横紋筋融解・DICなど
重症熱中症で評価すべき臓器障害
マーカーの確認

項目

分類

わかること

pH

酸塩基バランス

病態の重症度・治療反応性を最初に読み解くコア指標

PaCO2

呼吸性因子(換気)

過換気による呼吸性アルカローシス/後期の CO2 貯留を評価

HCO3-

代謝性因子

代謝性アシドーシスの重症度を反映

重要 Base Excess (BE)

代謝性因子/ 予後関連

BE 低値は中枢神経後遺症と有意に関連(下段エビデンス参照)

Na+

電解質

多くは脱水による高Na血症となるが、水分過量摂取により低Naも

K+

電解質

軽症では正常~軽度低下。横紋筋融解・AKI 進行で高 K となる

Hb / Hct

酸素運搬

脱水による血液濃縮を評価。輸液反応性・出血合併の判定にも

Glucose

代謝評価

低血糖・ストレス性高血糖の除外。意識障害鑑別にも必須

重要 Lactate

組織低灌流/代謝負荷

循環不全・代謝亢進で上昇する重症度指標

⑤ 酸塩基平衡異常の時間経過

血液ガス分析かわら版⑨時間経過
血液ガス分析かわら版⑨イラスト

あたまの体操!血液ガス クロスワードパズル

※ 第7号の答えは “ショック” でした