循環器疾患治療にフォーカスした血管撮影装置「ARTIS icono BC」を発売

  • 虚血性心疾患をはじめとする循環器疾患の診断・治療のための新たな装置
  • 設定画質に合わせてX線条件と画像処理をリアルタイムに補正することで、低線量で高画質な透視・撮影画像を提供
  • 全身領域をカバーする正面アームにより撮影時間を短縮、インターベンショナル・カーディオロジーにおけるワークフローを改善

東京

|2023-04-11

シーメンスヘルスケア株式会社(東京都品川区、代表取締役社長: 森秀顕)は、循環器疾患の治療で必要とされる画質と操作性を高次元で融合し、手技中のよりスムーズなワークフローを提供する血管撮影装置「ARTIS icono BC(アーティス アイコノ ビーシー)」の販売を2023年4月11日より開始します。

ARTIS icono BCは、循環器領域の治療に適したサイズの検出器を搭載し、常に適正なX線量で透視・撮影を行うための最新の画像処理機構を備えた新しい血管撮影装置です。設定画質に合わせてX線条件と画像処理をリアルタイムに補正することで、患者さんの体格や治療デバイスの素材にかかわらず、低線量でクリアな画像を提供します。また、頭部から足先まで全身領域をカバーする正面アームにより、必要以上に患者さんの寝台を動かすことなく、手技に合わせた最適なポジションで治療や検査を行うことができます。

ARTIS icono BC

据置型デジタル式循環器用X線透視診断装置
アーティスicono 認証番号:301AABZX000

ARTIS icono BCには、その特長として以下の3つの新たな機構を有します。
  • 常に適正なX線量で治療に必要な高画質を自動的に実現する「OPTIQ」
    心血管インターベンションにおいては、患者さんの体厚や血管撮影装置のCアームの角度などにより、必要以上のX線照射や、逆にあきらかな線量不足による画質低下が避けられないことがあります。新機構OPTIQでは、求める画質レベルを設定するだけで各設定パラメータを自動的にコントロールします。例えば体厚が薄い場合は不必要なX線を抑制し、体厚が厚い場合はX線量を上げることで設定した高画質を維持する等、変化要因へ対応します。これにより治療に求められる安定した高画質を常に適正線量で提供可能となり、被ばく低減と治療時間短縮に貢献します。
  • X線量を上げることなく治療デバイスの視認性を向上する「Structure Scout」
    可能な限り低線量で、ガイドワイヤや冠動脈ステントなど治療デバイスの視認性を高めるには、デジタル画像処理技術のみならず、X線の特性も考慮する必要があります。ARTIS icono BCでは、治療デバイスの適正な描出に必要なパラメータを設定すれば、マテリアル構成成分の固有X線吸収特性を基に安定した画像コントラストが得られるよう、X線スペクトルなどを自動的に設定します。これによりX線量を上げることなく、治療デバイスの視認性向上を可能にしています。
  • システム全体の操作ワークフローを改善する「Case Flows」
    従来、X線発生器の条件設定、Cアームの角度設定、フラットディテクタのズームサイズや大画面ディスプレイの表示レイアウトなどは、それぞれの検査に合わせて個別に設定を行う必要がありました。Case Flows は、それらすべての設定をグループ化して登録することで、手技に応じて設定を一括で呼び出すことができる機能です。システムセッティングにかかる時間の短縮に加え、同様の手技における設定の再現性の向上が可能になります。また、救急対応で血管撮影装置専任の診療放射線技師が就けない場合でも、最低限の操作で術者サポートが行えるなど、さまざまな場面でワークフローの改善が期待できます。

ARTIS icono BCは、虚血性心疾患をはじめとする循環器疾患の診断と治療において、低線量で優れた画質の提供と臨床ワークフローの簡素化を実現することにより、世界最大の死因である循環器疾患のインターベンション治療に貢献します。

* 公益社団法人 日本WHO協会, 2020, 死亡原因トップ10


ITEM2023 バーチャルブース

シーメンスヘルスケア株式会社は、2023年4月14日(金)~16日(日)にパシフィコ横浜で開催される「2023国際医用画像総合展(ITEM2023)」に出展し、ARTIS icono BCをご紹介 します。
ご来場の際には、ぜひSiemens Healthineersブースへお立ち寄りください。※実機展示はございません


シーメンスヘルスケア株式会社
コミュニケーション部
樫木(かしき)