SOMATOM go.OpenPro

SOMATOM go.Open ProThe future is in motion

SOMATOM go.Open Proは、プレシジョン・メディシンを提供するため、再現性の高い画像を提供するCT装置です。最新のテクノロジーによって、診断・治療のための最適な画像を提供する撮影性能を備えるだけではなく、医療技術者を支援するフレキシブルな操作環境を提供し、Patient First(患者第一)の実践に貢献します。

特長


SOMATOM go.Open Pro

850 mmのオープンボアは、あらゆる場面にフレキシブルに対応できます。重症例での生命維持や感染症などにおける防護の際には、周辺装置とガントリとのクリアランスを確保できます。最大のFOVはボア径と同じ850 mmで、放射線治療計画の目的においては最外周部までを高い信頼度で再構成が可能です。

DirectDensity

従来、放射線治療計画においては、標準化の観点からあらゆる対象において同一の管電圧を用いる必要がありました。新しい画像再構成技術DirectDensity は、撮影時の管電圧に関わらず一定の電子密度へ変換できる画像を提供するため、体型、年齢、部位、腫瘍特性などに応じて撮影条件を個別に最適化でき、視認性の優れた画像と標準化された線量分布計算の両立を可能とします。より精度の高い放射線治療を目指す上で、個別最適化された画像を用いることは非常に有用です。DirectDensity は放射線治療計画の運用に個別最適化された視認性の優れた画像と標準化された線量分布計算の両立をサポートします。

クリニカル情報

プレシジョン・メディシンは患者にとって大きな可能性を秘めています。しかし、これらは治療計画に用いるデータが正確である場合にのみ実現されます。息を止めることができないなど、様々な課題を抱えている患者の多くは、その恩恵を受けることが難しい状況です。何とか撮影しても画質が悪かったり、信頼度の低い情報では、腫瘍をターゲットすることや重要な臓器を保護しながら治療計画を立てることは非常に難しくなります。
SOMATOM go.Open Proに搭載された優れた技術によって、正確で再現性の高い患者モデリングを実現し、最先端の治療や個別化されたケアを提供することを目指しています。


Direct i4Dは全く異なる新しい撮影法です。Direct i4Dの撮影では、テーブルを停止したままコンベンショナルスキャンを開始し、呼吸のモニタを継続します。1呼吸サイクルの全位相を収集し終えると、テーブルを移動させ次の位置の撮影を開始しますが、もし、途中で典型的ではない呼吸波形が現れた場合には、直ちに撮影を中断します。従来法より呼吸の速さ、深さの変化に対するロバストネスが強化され、モーションアーチファクトが少なくスムーズかつ信頼度の高い4DCTを得ることができます。

Interpolation image artifacts
従来のRetrospective法

従来のRetrospective呼吸同期撮影法では、撮影と呼吸波形の収集は連携せず独立して行われていました。患者は不規則な呼吸をすることが多く、これが画像アーチファクトの原因につながります。

Reduce image artifacts with intelligent 4D CT
Direct i4D

Direct i4Dは、リアルタイムで患者の呼吸に適応する4DCTシーケンスです。画像のばらつきを減らすことで、ターゲットマージンを減少させることができます。

*オプション

お客様のメリット

  • 従来法より呼吸の速さ、深さの変化に対するロバストネスが強化され、信頼度の高い4DCTを取得
  • 不規則な呼吸下でも、アーティファクトの少ない4DCTを実現
  • 高い信頼度と高画質画像を使用することで、より自信を持って治療計画を立てることが可能

 


Current CT simulators require a longer breath-hold (20 s)6

近年、乳がんに対する放射線治療計画において、吸気息止めでの撮影が広く行われてきています。心臓・大血管への入射を最小限に抑えるのが目的ですが、この場合、細かな構造を持つ臓器へのOARの定義を考慮すると、1 mm以下のスライスが望ましいと考えられます。
また、拍動によるモーションアーチファクトに対抗するためには、高速回転で画像の時間分解能を向上させることが有用です。64列検出器と0.35秒/回転を併せ持つSOMATOM go.Open Proはこれらの条件をクリアし、高精細画像を提供します。

*オプション

お客様のメリット

  • 10秒以下のスキャンにより、患者さんの息止めによる負担を軽減
  • 画像の時間分解能の向上により、確信度高く標的、臓器の輪郭を定義することが可能
  • 患者さんの快適性を高め、オーダーメイド治療へのアクセスを改善

 

Minimizing cardiac toxicity in radiotherapy
Courtesy of University Hospital Zurich, Switzerland

放射線治療における心血管疾患のリスクを最小化するには、OARのとして心臓の輪郭を正確にとらえられることが重要です。
心臓のような動きのある臓器では、特にモーションアーチファクトが大きな問題になります。
高時間分解能画像によって、心臓および周辺の構造へ確実にアクセスし、心血管疾患のリスクを最小限に抑えることを目標に放射線治療計画を調整することができます。

 

Wardman K et al. The feasibility of atlas-based automatic segmentation of MRI for H&N radiotherapy planning. J Applied Clin Med Phys. 2016; 17(4): 146–154.
120 kV
120 kV

140 kVと80 kVの2回のスパイラルスキャンを高速に繰り返し、Dual Energyデータを取得します。Fast DE Resultsアプリケーションによって複数のMonoenergetic Image ( 仮想単色X線画像)を作成できます。
一般に単色X線のエネルギーが低いほど、軟部組織のコントラストが強まり、淡い造影が強調される傾向があります。