日本において検査室向け血液凝固検査事業に参入全自動血液凝固測定装置「CN-6000」「CN-3000」を販売開始

東京

|2025-10-02
Siemens Healthineers CN series systems

シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社(東京都品川区、代表取締役社長: 村田 大、以下 シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス)は、2025年10月2日より血液凝固検査に関する装置と試薬の販売を開始し、日本において検査室向けの血液凝固検査装置事業に参入します。

シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスのドイツ本社であるSiemens Healthineers AGとシスメックス株式会社は、世界中の医療機関に対して血液凝固検査関連製品(シスメックス株式会社製の検査装置とSiemens Healthineers製の試薬)をそれぞれのブランド名で提供するためのグローバルOEM契約を2023年3月に締結しました。本契約に基づき、全自動血液凝固測定装置「CN-6000」「CN-3000」の販売を開始します。

拡大する血液凝固検査市場
血液凝固検査は、血液の固まる時間や各凝固・線溶(血液を溶かす)因子の量を測定することで、出血および血栓性疾患の診断・治療に用いられる重要な検査です。近年、生活習慣病や高齢化に伴う血栓性疾患の増加、新規血液製剤の開発などにより、国内市場における血液凝固検査のニーズは年々拡大しています。特に播種性血管内凝固症候群(DIC)や深部静脈血栓症(DVT)など緊急を要する疾患の病態診断に不可欠なDダイマー検査への需要が高く、今後も市場の成長が見込まれています。 *

幅広い製品ポートフォリオと包括的なソリューション提案・サポート
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスは、すでに臨床検査の分野において免疫、生化学、血液、尿一般検査をカバーする装置・試薬の幅広いラインアップを展開しています。拡大の見込まれる血液凝固検査市場のニーズに応えるべく、この度検査室向け血液凝固検査装置事業に参入することにより、検査室への機器の設置から導入後のアフターサポートまでを一社で担うことのできる体制が整いました。引き続きお客様の検査室環境に応じた効率的かつ総合的なソリューション提案およびサポートを行ってまいります。

  1. コンパクトな設置面積・高い処理能力で検査室の効率化に貢献
    「CN-6000」「CN-3000」ともに、幅720mm × 奥行906mm × 高さ1350mmというコンパクトな設置面積で、それぞれ最大450テスト/時間、最大225テスト/時間(PT単項目測定時)という高い処理能力での検査を実現します。昨今、検査技師の業務負荷の増大が課題となっている検査室において、業務効率の向上に貢献します。

  2. 試薬・消耗品の自動管理機能により検査効率および検査室のワークフローを向上
    検査室では、日々の検査ニーズを正確に予測できないことが、試薬切れや検査の中断、オペレーターの突発的な対応を招き、ワークフローの混乱や業務効率の低下につながるリスクがあります。本製品は、独自の予測アルゴリズムを用いて、過去の検査データから当日の検査数と試薬使用量を自動で予測し、必要なタイミングで補充アラートを出すことで、検査の中断を未然に防ぎ、検査効率および検査室のワークフローの向上を実現します。また、試薬・消耗品の残量やキャリブレーション情報を一元管理できるダッシュボードを搭載しており、オペレーターは必要な情報に迅速にアクセスすることができます。

  3. 検体搬送処理システムとの接続が可能
    本製品は、検体の投入から廃棄までのすべての検査工程をフルオートメーション化する当社のAptio Automationシステムに組み込むことが可能です。免疫、生化学、血液などの各種検査装置を連結することで、検査室のニーズやワークフロー、レイアウトに応じた自動化を実現します。

なお、2025年10月3日(金)~5日(日)にパシフィコ横浜で開催される「JACLaS EXPO 2025 - 臨床検査機器・試薬・システム展示会」の当社ブースに本製品を展示します。


シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社
コミュニケーション部 堀本