マンモグラフィにおける診断パフォーマンスの向上とは

Niels Anner|2020/10/16

昨今のトモシンセシスの使用増に伴い、マンモグラフィのデータ量は増加の一途をたどっているため、強固なソフトウエアは放射線科にとって必要不可欠となってきています。デンマークでは、インテリジェント、すなわち高性能のネットワークインフラにより、複数のマンモグラフィクリニック間の連携が活発に行われています。

写真: Robert Wengler

デンマーク南部では、幅広い病院ネットワークを用い、南ユトランド州とフュン島の住民120万人に医療サービスを提供しています。50歳から69歳までの女性を対象としたマンモグラフィ検診プログラムを25年前から実施しています。毎年10万人以上が受診し、受診率は85%と世界の中でも高い水準を誇っており、マンモグラフィの画像容量も多くなっています。特にマンモグラフィ検診で得られる膨大な画像データを処理するためには、インテリジェントなネットワーク化が重要です。診断にトモシンセシスが使われるようになったことで、データ量はさらに増え続けています。

To improve the diagnostic accuracy in mammography trailers regularly visit smaller towns in Denmark.
Senior radiologist  Lisbet Brønsro Larsen氏:新しいネットワークにより、ホームワークステーションやモバイルPCへの接続が可能になりました。

Odense University Hospital(以下、Odense大学病院)では、都市部で受けられる様々な検診を地方や農村部など遠方に居住する女性にも都市部と同様のレベルで提供することを目指しています。
たとえば、より多くの人々への乳がん検診を受けてもらうため、4台のマンモグラフィ検診車が定期的に小さな町や自治体を訪れ、検診を行っています。検診車にはSiemens Healthineersのマンモグラフィシステムを備えた待合室と検査室が設置されています。多くの受診者にこういった検査を提供することで、大量のマンモグラフィのデータが収集されます。これらのデータは、大都市のOdense, Esbjerg, Vejle, そしてAabenraaにある4つの中央病院のマンモグラフィ検診部門に送られ読影されます。

乳がん検診において、2人の放射線技師が画像を読影しなければなりませんが、ここでの放射線科医は異なる場所で読影しているため、取得した画像は直接それぞれの放射線科医がいる場所に送信されます。これは、Siemens Healthineersが提供するインテリジェントなソフトウェアソリューションとネットワークにより実現されています。

「マンモグラフィのスクリーニングは、受診者のスループットが早く検査数が非常に多いので、膨大な画像が集約されます」と、Senior radiologist のLisbet Brønsro Larsen氏は説明しています。

The Odense University Hospital uses AI in radiology to develop their diagnostic accuracy.
1912年に設立されたOdense University Hospitalは、2012年に100周年を迎え、2021年には新館のオープンが予定されています。

読影結果を効率的に得ることは、2Dスクリーニングであろうとトモシンセシスであろうと非常に重要です。膨大なデータを取り扱うため、Odense大学病院のネットワークには読影ソリューションsyngo.viaが導入されました。
「この導入により、特にスクリーニングのワークフローが容易となり、読影をシンプルにすることができました。前回の検査で得た受診者の過去画像に直接アクセスすることが容易にできるのです」Larson氏は大きな読影モニタに目を向け、カスタマイズが可能なコントロールメニューをマウスで指し示します。

過去の画像と現在の画像が1つの画面に同時に表示され、乳房の顕著な変化を簡単に視認でき、2Dと3Dの画像をシームレスに比較することができます。また、受診者のMRIや超音波検査など、他の画像診断モダリティの画像を統合し、マウスをクリックするだけでマンモグラフィ画像と同一の画面に表示することも可能です。


Niels Annerは、コペンハーゲンを拠点とし、北ヨーロッパにおけるビジネス、科学、技術、社会にフォーカスしたジャーナリストです。