組合員と地域住民の健康を支えるために
診断精度の高い機器を導入
滋賀県厚生農業協同組合連合会(JA滋賀厚生連)様

滋賀県厚生農業協同組合連合会様

|2024-05-20
JA滋賀厚生連の検診車

滋賀県厚生農業協同組合連合会(JA滋賀厚生連)は、農業協同組合法の下で組合員とJA役職員、さらに地域住民を対象に含めた健診、健康教育及び指導、高齢者福祉事業を推進しています。胸部胃部検診、乳がん検診、超音波検査用の各1台、合計3台の検診車が県内各地に出向いて健診を実施しています。2024年4月にはマンモグラフィMAMMOMAT Revelation と超音波診断装置ACUSON Sequoia というハイエンド装置を日本で初めて検診車に積載。その意図は何か、機種選定における決め手、現時点での両装置についての印象を、仲西 真 業務課長、診療放射線技師の大久保 千鶴 技師、五十川 麻美 技師に、ご施設事務所内でお話をうかがいました。



かながわクリニック小野技師

マンモグラフィ装置について

仲西課長: JA滋賀厚生連では組合員、JA役職員、地域住民の健康を守るための生活習慣病予防とがんの早期発見を目的とした健診活動を行っています。健診の内容は組合員を対象としたJAドック健診、これに乳がん検診を加えたレディースドック健診、前立腺検査と肺機能検診を加えたメンズドック健診、地域住民を対象とした特定健診、胃がん検診、大腸がん検診などです。レディースドック健診は、スタート時から被検者の年齢を問わずにマンモグラフィ2方向撮影と乳腺エコーの同時実施を基本としてきました。乳腺エコーを医師による視触診の代替手段にしているということです。

その他、健康や病気の予防に関する正しい知識を持ってもらい、生活習慣改善に向けた行動変容を促すための健康教育、健診後指導、各JAが運営する "ふれあいサロン" での健康相談も行っています。特色には、一般の健診施設のように収益の向上を目的とはしていない点が挙げられると思います。

今回のMAMMOMAT Revelation とACUSON Sequoia の導入についても、費用対効果のうちの "効果" の方を重視しました。両装置導入により、検査機器の備えは一般的な医療機関よりも充実できたと自負しています。

仲西課長:技師たちとの話し合いの中で、「マンモグラフィを更新するのであれば診断精度の高い装置に」という要望が出たことに加え、数年前から医療機関で乳房トモシンセシス撮影が乳がん検診に取り入れられていたため、同機能が搭載されていることを条件に機種選定をすることにしました。そして、この条件を満たす装置がMAMMOMAT Revelation でした。また、本年6月から診療報酬加算が新設されるタイミングでこの装置が導入できました。

大久保技師:乳腺エコーで腫瘤と疑われたものを以前のマンモグラフィ装置では確認できなかったという経験をしました。乳房トモシンセシス撮影機能が搭載されていればそのようなことはなくなると考え、MAMMOMAT Revelation の導入を要望しました。(写真:大久保千鶴 技師)

五十川技師:乳房トモシンセシス撮影時振り角50° は他のマンモグラフィにはない、MAMMOMAT Revelation だけの特長でしたので大きな決め手になりました。

JA滋賀厚生連病院:大久保技師

五十川技師:まだ導入から間もないので確かなことは言えないのですが、腫瘤病変を明瞭に確認できたケースを経験しました。また、他の装置と比べ、鮮明な画質が得られています。

大久保技師:受診者からは、「検査時間は短くはなかったけれども痛みは少なかった」という声を聞いています。ムードライトが不安な気分を落ち着かせてくれたという受診者もいました。

仲西課長:レディースドック健診での乳房トモシンセシス撮影は、今のところオプションとなっています。まだ認知度が低いせいか、希望するのは受診者の10分の1程度でしょうか。この割合を上げるために、今年の3月からホームページ上にPRチラシをアップするなど、認知度アップを図っています。また、事前希望のなかった受診者が健診当日に乳房トモシンセシス撮影を受けたいという場合にも要望に応じています。


超音波診断装置について

仲西課長:少し前までの乳腺領域における超音波診断装置の評価は「マンモグラフィのおまけ」程度にとどまっていましたが、今日、その存在感は急激に高まっています。施設としても、触診の代わりに、乳腺超音波検査を行っています。今回の機種選定では先進機能搭載を必須とし、技師の満足度が上がり、受診者に質の高い検査が提供できることを考えました。また、サポート体制の充実度も判定基準としました。

五十川技師:複数の企業から紹介された超音波装置と比較したのですが、ACUSON Sequoia の画質は良いと感じました。

仲西課長:腹部や頸部のエコー検査では、従来の装置と比較した場合のACUSON Sequoia の画質は優れていると思います。特に、以前の装置で病変を疑った像がACUSON Sequoiaで明確に否定できたときには感動ものでした。おそらく、乳腺領域においても同様のことが言えると考えています。MAMMOMAT Revelation も含めて検診車に載せた場合の大きさが気になったのですが、圧迫感はなく、動線を阻害することもありません。

五十川技師:InFocus 機能が気に入っています。深さごとに焦点を合わせる必要がないので検査時間の短縮に繋がっています。多数の受診者を相手にする健診領域では効率性も重要ですので、とても助かっています。

大久保技師:18L6プローブは、最初に見たときには形が特殊で使いづらそうという印象でしたが、実際に握ると操作性もよく、描出される範囲も広くて鮮明な画質を得られる点が気に入りました。使い慣れた今では、検査の効率性向上に役立っています。

仲西課長:マスメディアを使うなど、乳房トモシンセシス撮影の認知度を上げる活動を期待しています。


2024年5月20日取材

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高精細画像が医師の迅速な意思決定をサポート、女性たちの未来を創る

男山病院乳腺外科、放射線部の先生方

滋賀県厚生農業協同組合連合会

  • 所在地:滋賀県大津市松本1‐2‐20
    (農業教育情報センター内)
  • お話をおうかがいした先生
    業務部:仲西 真 課長、診療放射線技師:大久保 千鶴 技師、五十川 麻美 技師
マンモグラフィ2Dとトモシンセシス比較

HD Tomosynthesis *

± 25°(振り角50°)と広いX 線管の振り角で画像を収集し、スライス画像を再構成します。X 線管の広角撮影により、深さ方向の分解能に優れ、組織に隠れて見えなかった関心領域を明瞭に描出します。(写真左:2D画像 右:トモシンセシス画像)

MAMMOMAT Revelation

MAMMOMAT Revelation

2D, Tomo, Biopsy, Tomo Biopsy 対応
独自のWide angle Tomosynthesis でクリアなトモシンセシス画像を提供するだけでなく、日本人専用画像処理パラメータを用いることで低線量、高画質撮影が可能に。

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