PET・CT装置「Biograph Horizon」による新たなチャレンジ核医学の画質を向上させるFlowMotion搭載

2018-09-04

社会福祉法人 函館厚生院 函館五稜郭病院は、長年に渡り道南における福祉と地域医療に貢献されています。11年前に近隣の施設に先駆けてPET・CT装置を導入され、このたびPET・CT装置を更新されました。がん拠点病院として多くの検診を実施されている同院のBiograph Horizonの導入経緯と運用についてお話をうかがいました。

中田 智明 病院長

Q. Biograph Horizon導入の経緯についてお聞かせください。

「クオリティの高い画像の提供、患者フローを向上させるシステムの構築を目指し、10年先を見据えてBiograph Horizon(以下 Horizon)を採用しました。将来は、心臓領域やアミロイドなど新しいイメージングに挑戦したいと考えていますが、まずはニーズがあるがん診療を中心にクオリティを高める努力をしたいと思っています。最近増加している外国人向けのインバウンド対応やPETがん検診を広める広告塔として、診断以外の副次的な効果もあると考えています。」(中田 病院長)

梶 智人 センター長

Q. Horizon選定の決め手となったポイントについてお聞かせください。

「決め手となったことはFlowMotionです。FlowMotionは、撮像スピードを変更することで目的に応じて撮像部位に重みづけができ、最適化された撮像ができるという核医学の画質を向上させる理想的な機能であったということです。」(梶 センター長)

梶 智人 センター長
小山内 幸次 診療放射線技師、高橋 敦司 診療放射線技師

Q. PET画像についての評価をお聞かせください。

リンパ節など生理的集積が見られる部位に関しては、これまで集積の強さだけではなく、どの程度見えているかも判断の基準としていましたが、Horizonでは小さな組織もよく見えるようになりましたので、見え方だけではなく、やはり今後は判断基準を変えていかなければいけなくなると思います。とにかくたくさんの症例を見て、自身の読影基準を再度キャリブレーションする必要があると感じています。(梶 センター長)

PET画像の画質向上は、とにかくすごいです。梶先生のおっしゃるとおり、以前見えなかったものが見えています。 見えすぎて判断に迷うことがあります。PET検査は、全身の腫瘍検索という意味もあるので、拾い上げた病変をフォローするという意味で、PETの画質向上の意義は大きいと思います。(小山内 診療放射線技師、高橋 診療放射線技師)


【インタビュー内容】

  • Horizonの導入によって、近隣施設や患者からの評価に変化はありましたか。
  • Horizonを実際に使用した感想をお聞かせください。
  • FlowMotionを導入してどのようなメリットがありましたか。
  • CT画像についての評価をお聞かせください。

など

【お話をおうかがいした先生】
社会福祉法人 函館厚生院 函館五稜郭病院
  中田 智明 病院長
PETセンター
  梶 智人 センター長
放射線科
  小山内 幸次 診療放射線技師
  高橋 敦司 診療放射線技師
 

<Siemens Future vol.34 P36-37抜粋/ 2017年11月29日取材>