2014年に記念すべき創立175周年を迎えた順天堂大学医学部附属順天堂医院は、1838年(天保9年)の創立以来、安全で高度な医療を提供するとともに、医学に関する研究および教育機関としての役割を果たしてきました。2016年6月、同院はMAGNETOM Skyra とAGNETOM Prisma の2台の3T MRI装置を導入し、合計8台のMRI装置の運用がはじまりました。今回は導入に関わられた、放射線科の青木 茂樹 教授、堀 正明 准教授、放射線部の芳士戸 治義 技師長、佐藤 秀二主任に、3T装置2台を導入した背景、新しい装置により可能となった先進的な医療への期待、さらにMRIの今後の発展などについてお話をうかがいました。
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“時間分解能が非常に高いfMRIや高分解能の全脳DWIは、SMSがないとできません”
Q.今回の装置に搭載されている新機能に、どのようなことを期待されていますか。
「SMSに限りませんが、開発力こそシーメンスの強みであり、今回装置を採用した大きなポイントでもあります。時間分解能が非常に高いMRIや高分解能の全脳DWIは、SMSがないとできません。それ以外にもさまざまな臨床応用のアイデアが考えられますが、まずはDWIやMRIから、SMSによる検査を始めていきたいと思います。 」(青木先生)
“DKI などの検査は、検査時間が長いため、これまでは研究的な意味合いが強かったのですが、SMSを使うことで5 分から7 分で撮れるようになりました。”
「DKI やNODDI などの検査は、検査時間が長いため、これまでは研究的な意味合いが強かったのですが、SMSを使うことで5 分から7 分で撮れるようになりましたので、通常の臨床検査に組み込めると思います。また、空間分解能が上げられることも大きなメリットです。」 (堀先生)
インタビュー内容:
- 導入された背景と、採用した理由について
- 導入後のMRIとCTの台数のバランスについて
- 複数台の画像診断用のMRI装置の使い分け
- MRIにおいて、今後発展していくと考えられる技術について
など
<Siemens Future Vol.31 P10-12抜粋 / 2016年6月13日取材>