RALS 同室CTによるIGBTソリューションの実践群馬県立がんセンターインタビュー

2016-11-18

群馬県立がんセンターは、15診療科、357床を擁するがん診療連携拠点病院です。内視鏡手術をはじめとする低侵襲手術を提供するとともに放射線治療に注力し、根治療法から緩和治療まで幅広い取り組みを行っています。同院は、2016年3月、既存のRALS*1 室へ新システムを導入し、IGBT*2 を実践されています。放射線治療に関わられている先生方にお話をうかがいました。

*1 Remote After Loading System
*2 Image Guided Brachy Therapy : 画像誘導小線源放射線治療


群馬県立がんセンター 安藤謙 医長
安藤 謙 医長

“CTの開口径が小さいとは感じていませんし、逆に以前より良い画質のCTが撮影できるようになり、治療計画の際には役立っています。”

Q. 同室CTのSOMATOM Scope Powerはスライディングガントリで開口径が70cmです。実際にお使いになったご感想はいかがでしょうか。

「 ボアが大きいCTなら患者は砕石位のままCTが撮れるので、最初から最後まで足の上げ下ろしの手間がなく、Hybridの際に金属針を刺してCTをこまめを撮り直す際などに運用面で利点があるのかもしれません。しかし、砕石位で長時間いることによる血栓の問題も考えなければいけないと思います。

私は以前からアプリケータ挿入後、脚を下ろしてCT撮影をしていたので、今回のCTの開口径が小さいとは感じていませんし、逆に以前より良い画質のCTが撮影できるようになり、治療計画の際には役立っています。さらに、アプリケーションの際に超音波画像と治療前のリファレンス画像、前回の治療計画を目の前のモニタで確認しながらできるような治療室にしましたので、精度の高いアプリケーションができるようになり、導入前に比べればCTを撮り直す回数は減りました。私は70cmの開口径で問題はないと思っています。 」(安藤 医長)

群馬県立がんセンター 小渕先生
小渕 一秀 課長

 

“寝台と透視装置だけの非常に狭い部屋ですので、実際、ガントリがコンパクトな自走式CTでなければ入れることができなかったと思います。”


インタビュー内容:

  • 放射線治療の状況やそれぞれの件数について
  • 小線源治療の主な対象
  • 同室CTシステムの導入による、治療内容やワークフローの改善について
  • MRIガイド下の小線源治療も話題や、今後への期待について

など

<Siemens Future Vol.31 P18-19抜粋 / 2016年6月14日取材>